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平成 7年第一部予算特別委員会−02月28日-06号
平成 7年第二部予算特別委員会−02月28日-06号

  • "地方選挙"(/)
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  1. 札幌市議会 1995-02-28
    平成 7年第二部予算特別委員会−02月28日-06号


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    最終取得日: 2021-04-26
    平成 7年第二部予算特別委員会−02月28日-06号平成 7年第二部予算特別委員会             札幌市議会第二部予算特別委員会記録(第6号)                 平成7年2月28日(火曜日)       ────────────────────────────────── ●議題 付託案件の審査 ●出席委員 34人(欠は欠席者)     委 員 長  赤 田   司 君        副委員長  千 葉 英 守 君     委  員  工 藤   勲 君        委  員  湊 谷   隆 君     委  員  水 由 正 美 君        委  員  伊与部 敏 雄 君     委  員  富 田 新 一 君        委  員  加 藤   斉 君     委  員  畑 瀬 幸 二 君        委  員  吉 野 晃 司 君     委  員  加 藤 隆 司 君        委  員  柴 田 薫 心 君     委  員  常 本 省 三 君        委  員  大 越 誠 幸 君     委  員  村 山 優 治 君        委  員  上瀬戸 正 則 君     委  員  三 上 洋 右 君        委  員  常 見 寿 夫 君     委  員  政 氏   雅 君        委  員  唯   博 幸 君     委  員  丹 野   勝 君        委  員  森   健 次 君     委  員  関 口 英 一 君        委  員  野 間 義 男 君   欠 委  員  田 畑 光 雄 君        委  員  八 田 信 之 君     委  員  伊 藤 知 光 君        委  員  佐々木   肇 君
        委  員  菊 田 勝 雄 君        委  員  小 川 勝 美 君     委  員  飯 坂 宗 子 君        委  員  横 山 博 子 君     委  員  佐々木 周 子 君        委  員  山 口 た か 君     委  員  菅 井   盈 君       ──────────────────────────────────       開 議 午後1時 ○赤田 委員長  ただいまから,第二部予算特別委員会を開会いたします。  報告事項は,特にございません。  それでは,直ちに議事に入ります。  最初に,議案17件を一括議題とし,討論を行います。 ◆畑瀬 委員  私は,第二部予算特別委員会に所属する社会党委員を代表して,本委員会に付託されました1995年度札幌市一般会計予算案のうち関係分,すなわち,議案第1号など合計17件に賛成の立場から,以下討論を行います。  初めに,今回提案された各議案は,4月の統一自治体選挙を目前にして,骨格予算として編成されたものでありますが,景気に対する配慮と事業継続性を重視した積極的な内容であり,この時期,適切と判断されます。しかし,阪神大震災の発生や先行き不透明な景気の見通しなどもあり,今後の市政運営に当たっては,万全の体制で臨まれ,対処いただきたいものと考えます。  以下,各局ごとに,要望,意見を交えて討論をいたします。  まず,民生局関係でありますが,心身障害者交通費助成制度,10割助成のうち,身障3・4級の方々の交付方法及び利用方法については,不便だという声が寄せられておりますので,より利便性を図るべきであります。  民間の老人ホーム等における調理業務の委託のあり方については,入所者処遇はもとより,当該施設に関連する職員の処遇を第一に考えるべきであり,円滑な施設の運営の確保が果たされるよう,十分な指導を求めておきます。  また,阪神大震災に関連して,災害時の身障者ひとり暮らしのお年寄りなどの防災対策について,今後,実態把握も含めて,体制の整備を図るべきであります。  次に,市立病院関係ですが,97年秋に導入予定医療情報総合システム,いわゆるオーダーリングシステムについては,すでに北大や札幌医大の附属病院で導入されておりますが,このシステムは,ソフト開発や職員の意識改革等準備期間中の作業が,システム導入成功のかぎを握っているとも言われておりますので,前段の作業を重視して対応すべきであります。  また,阪神大震災のこともあり,新病院移転に伴う避難訓練には万全を期していただきたいと思います。  次に,衛生局関係ですが,本年10月に行われる市営霊園空き区画等の公募は,札幌市として初めての事業であり,ぞれだけに,多くの市民が待ち望んでおりますので,できるだけ早目に料金設定を初めとした募集要領を定め,広く市民に周知を図るべきであります。  骨粗しょう症検診については,新年度から対象年齢を30歳以上から18歳以上に引き下げるとともに,新たに,血液検査などとあわせて骨粗しょう症検診を実施することになりましたが,8,000人の予定者数をオーバーした場合は,弾力的に対応できるよう求めておきます。  阪神大震災に関連し,札幌市においても,広域的な応援医療体制の確立が求められておりますので,第2次医療圏の中で計画的に推進されるよう求めておきます。  寝たきりや痴呆性高齢者在宅ケア機能サービス強化については,訪問看護の対象も高齢者のほか,難病,重度障害者精神障害回復者等にも拡大されていることから,訪問看護ステーション整備を促進し,同時に,個別の専門職を配置する訪問リハビリテーションとして実施されるよう求めておきます。  また,アルコール依存症に伴う家庭破壊,余病の併発等により,子供の人権が侵害されるといった問題が生じておりますので,小規模作業所などの社会復帰施設整備や促進を図るなどの対策を充実すべきであります。  次に,建設局関係ですが,除雪費の中では,通学の全線において排雪するという市長提案が,事業実施部門では,実際には主要な通学路を排雪するという形になっておりますので,早急に提案の趣旨に沿った通学路排雪になるよう強く求めておきます。  あわせて,マルチ除雪については,地域の道路事情等十分掌握の上,新年度に生かすようにするとともに,地下鉄駅周辺については,通勤・通学者の動向を調査し,道路の整備街路灯設置除雪等,特段の配慮をすべきであります。  なお,豊平区の豊園通については,アップルロードの延長など,地域の一体性を図るよう努力すべきであります。  また,阪神大震災に関連して,本市の橋梁を初めとした主要な構造物については,今後,国から出される設計基準等見直しにより検証し,ぜひ,速やかに,必要な補強なり対策を講ずるべきであります。  なお,平和都市宣言記念事業として整備する仮称平和大橋建設に当たっては,阪神大震災の教訓を生かし,平和のシンボルとしてふさわしい,災害に強い橋梁にすべきであります。  次に,都市整備局関係ですが,JR手稲駅及び駅周辺整備は,手稲区の中心核をつくるという意味で重要な問題であります。新年度予算案では,北口から区役所まで空中歩廊をつくることにしておりますが,これは,線路をまたぐ南北自由通路とつながなければ,その機能を十分に発揮し得ないものでありますので,一日も早く,駅舎の橋上駅化と自由通路ができるよう,JR北海道に対して協力要請を強めるとともに,橋上駅が大幅におくれる場合には,自由通路だけでも切り離して先に実施するよう強く求めておきます。  次に,建築局関係ですが,阪神大震災に関連して,本市においても安全なまちづくりを進めるためには,建物の耐震性をいかに向上させるかということが重要でありますので,行政としても実態調査を行うとともに,一般市民相談等に適切に対応し,民間の建物についても改修の実効性を高められる支援策を検討すべきであります。  なお,公営住宅安全性を高めるために,ガス・マイコンメーター整備率は20%程度でありますので,さらにレベルアップすることを求めておきます。  次に,経済局関係でありますが,定山渓地域については,振興整備計画に基づき,公園や橋などハード面整備を実施してきておりますが,温泉入浴希望の多い身障者高齢者が安心して入浴できる浴場の整備が余り進んでおりませんので,定山渓観光振興と福祉の観点から,今後促進されるよう求めておきます。  また,農務費のサッポロさとらんど事業の推進に当たっては,当地域から立て穴式住居跡群や復元可能な土器個体あるいは紡錘車等,貴重な埋蔵文化財が発見されておりますので,今後,2期以降の事業推進に当たっては,文化財の発掘にも必要な予算を組み,本市の歴史がより確実なものになるよう配慮していくべきであります。  次に,交通局関係ですが,今回の阪神大震災地下鉄安全神話は完全に崩れましたので,このたびの震災の教訓に立って,既設3線,新規延長路線災害予防防災体制の強化に力を入れていくべきであります。  なお,建設後24年を経過した南北線高架部関係補修工事は早期に終えるべきであります。  以上,各局ごとに述べてまいりましたが,本委員会において,わが党議員が述べてまいりました意見,要望について,理事者におかれましては,今後の施策に十分反映されますよう要望申し上げまして,私の討論を終わります。 ◆三上 委員  私は,ただいまから第二部予算特別委員会所属自由民主党議員会を代表いたしまして,本委員会に付託されました平成7年度各会計予算及びこれに関連する諸議案について,賛成の立場から簡潔に討論を行います。  平成7年度の地方財政計画を見ますと,その歳入歳出規模は,実質ベースで前年度比4.3%の増となっているものの,所得税住民税の減収による税収の財源不足を補うための地方債依存度は13.7%と過去最高を記録するなど,景気が回復に向かっているとはいえ,国,地方を問わず,その財政事情は依然として厳しい状況が続いております。  一方,本市におきましても,指定都市になった当時は30%前後の伸びがあった市税収入が,平成6年度には実質マイナスになるという,本市始まって以来の厳しい事態を迎えるに至っており,今後,市税の伸びがきわめてわずかなものにとどまる中で財政運営を行わなければならない状況にあり,簡素で効率的な市民の信頼にこたえる行政を実現していかなければなりません。  したがって,長期的な展望のもとに産業の振興など,本市の財政力の強化を図る施策を推進する必要性を痛感するとともに,市民ニーズに的確に対応した政策の選択と優先順位を考えた事業の推進がこれまで以上に求められると考えるのであります。  平成7年度当初予算は,統一地方選挙を控えての骨格予算となったところでありますが,政策費であっても継続的に推進すべきものは組み込んで,その伸び率一般会計で2.9%と,従来の骨格予算の伸びを大きく上回る積極的な予算となっており,特に,市民生活に密着した雪対策ごみ対策高齢者保健福祉などの分野については大幅な増額を図るなど,多元化する市民要望に的確にこたえて,躍動都市さっぽろのさらなる飛躍を目指す桂市長の強い決意がうかがわれるのであります。  また,多額な累積赤字を抱える国保会計高速電車交通事業会計に対しては,一般会計からの支援により健全化の推進を図っているほか,国民健康保険料を据え置くなど,市民生活にも配慮し,さらに,わが党の従前からの主張に沿って全庁的な総点検による組織の見直し事務事業整理合理化外郭団体統廃合民間委託OA化による事務改革など,行政の効率化に積極的に取り組んでいこうとする市長のリーダーシップは高く評価するものであります。  しかし,このたびの大震災により市民の防災への関心が高まっているように,市民ニーズに即応した財政需要は,今後ますます増大するものと思いますので,財政の運営に当たっては一層的確な対応が求められており,行政と市民との役割分担についての検討を積極的に進めるとともに,歳入面では,財源の選択と財源の確保に一段と留意していただくよう望むものであります。  また,公共事業早期執行など,景気浮揚の手だてとなる施策は積極的に推進していただくよう望んでおきます。  以上,平成7年度予算について,要望も含め概括的に述べてまいりましたが,昨今の厳しい財政環境のもとにありながら,積極的な予算編成に取り組まれた桂市長のご努力に敬意を表するとともに,ここに賛意を表するものであります。  最後に,本委員会でわが会派委員が申し上げた要望や指摘事項については,十分にその意を酌み取られますよう要望して私の討論を終わります。 ◆関口 委員  私は,第二部予算特別委員会に所属する公明議員団を代表いたしまして,本委員会に付託されました平成7年度予算及びこれに関連する諸議案につきまして,これにすべて賛成する立場から簡潔に討論を行います。  わが国の経済情勢は,ようやく明るさを増すだろうと言われておりますが,雇用や設備投資の面では低迷が続いている状況の中,本市の市税収入も大幅な伸びは見込めず,きわめて厳しい財政環境にあります。  このような中での本市の新年度予算は,統一地方選挙を前にした骨格予算ではありますが,公共事業国家補助事業を全額計上するなど,景気対策に十分配慮しているほか,芸術文化スポーツ施設整備を初め,雪対策福祉対策など,市民生活に密着した事業のレベルアップ,本市の国際化に向けてのソフトハード両面からの対応など,各分野にわたりバランスよく網羅されており,市民の信頼にこたえた内容となっております。  21世紀を目前に控えて,都市人口の増加や高齢社会の到来,国際化の進行,中小企業構造変革,経済的・社会的規制の緩和など,社会経済活動の枠組みが大きく変動しつつある中で,市政を停滞させることなく,着実に推進することが求められており,将来を見通しながら,躍動都市さっぽろの実現に向けて,施策の継続性を重視して予算編成を行われた桂市長の姿勢は高く評価をするものでございます。  具体的には,七つの柱が重点施策として盛り込まれておりますが,そのうち,福祉・保健・医療の充実においては,高齢者保健福祉計画の2年次目として,在宅福祉3本柱の充実を中心に,前年度比35.8%増の大幅な増額を図っているほか,身体障害者デイサービス事業など,新たに取り組むこととしております。  わが会派は,7年度の予算編成に当たり,生活者重視の視点に意を用いた,きめ細かな施策を要望いたしましたが,高齢者の方も心身に障害のある方も,一時的には施設に入ることはあっても,一番の希望は,地域の中で家族に囲まれた生活を送ることであります。  高度の機能を備えた施設の建設や,その機能を地域に開放することは当然必要でありますが,区においても,高齢者障害者にとって住みやすい街が,訪れる人々にとっても魅力のある街であるという視点が大切と考えます。障害者福祉計画などの策定に当たっても,人間味あふれる内容となることを期待しております。  桂市長が,与党5会派の要望にこたえて,人と自然に愛情のある市政を理念として,選挙公約介護手当の新設を掲げておられますが,地域において家族に囲まれた生活を援助するものであり,まさに生活者重視の施策であると高く評価いたします。  以上,7年度予算につきまして,簡潔に評価を述べてまいりました。社会経済情勢の変化に的確に対応して,生活者重視予算編成に当たられた桂市長の努力に対し敬意を表するとともに,わが会派として,あらためて賛成の意を表しまして,私の討論を終わります。 ◆八田 委員  私は,第二部予算特別委員会に所属する自民党市民の会を代表いたしまして,本委員会に付託されました平成7年度予算及び関係諸議案につきまして,これにすべて賛成する立場から簡潔に討論をいたします。  本市の新年度予算骨格予算でありますが,昨年の総予算規模より3.2%もの伸びを確保した1兆3,812億円余の規模となり,景気浮揚につながる公共事業早期実施と行政の継続性市民サービスの向上に配慮して,雪対策や福祉・保健・医療施策廃棄物処理対策及び総合交通対策などの市民生活と密接に関連した施策に重点を置くなど,わが会派の主張に沿った骨太予算の編成となったことは,高く評価をするものであります。  しかし,景気が緩やかな回復傾向にある中で,市税収入は多少好転の兆しを見せたものの,きわめて低い伸び率を見込まざるを得ない状況にあり,さらに,国保会計健全化を進める高速電車交通事業への多額の繰出しを行わなければならないなど,本市の財政状況は依然として楽観を許さないものとなっております。  このような中にあって,市民要望の中で常にトップを占める雪対策のほか,廃棄物処理対策,福祉・保健・医療対策関係予算は,前年度に比べ高い伸び率を確保するなど,積極的に市民本位予算編成に当たられた市長のご努力に対して,深く敬意を表するものであります。  このように,限られた財源を有効に活用するためには,豊かな感性で市民ニーズをとらえるとともに,柔軟で機動的な財政運営を行うことが必要と考えるのであります。事業の執行に当たっても,市民ニーズにきめ細かに配慮しながら工夫を図って推進されるよう要望いたします。  また,わが会派は,市民サービスの向上のためには,最小の経費で最大の効果を上げることが肝要であり,21世紀を見据えて,市民の期待にこたえることのできる行政推進のために行政改革は避けて通れないものであることを指摘し,組織の活性化効率化,組織の見直し必要性を力説してまいりました。  このたびの予算編成において,行政改革の積極的な推進を盛り込んで,人件費一般事務費などの経常的経費全般見直しを行うとともに,出資団体統廃合を含めた見直しを早期に進める方針を打ち出されたことは,市民サービスの向上の原点を踏まえた上で,躍動都市さっぽろの高い理想の実現に向かって取り組もうとする桂市長の強い決意のあらわれであり,高く評価をするものであります。  また,本市の財政の弾力性をあらわす経常収支比率は,ほかの政令指定都市に比べて,望ましいほうから上位のほうにありますが,自主財源としての市税を初め,各会計においても着実な収入の確保が望まれるので,引き続き積極的な収納対策が講じられることを望むものであります。  以上,7年度予算につきまして,要望を含めて簡潔に評価を述べてまいりましたが,市民要望を的確にとらえた内容であり,わが会派の考え方と合致いたしておりますので,あらためて賛意を表するものであります。  結びになりますが,本委員会の審議の中で,わが会派委員から指摘,要望のあった事項につきましては,その実現に向けてご努力をお願いいたしまして,私の討論を終わります。 ◆横山 委員  私は,日本共産党を代表して,第二部予算特別委員会に付託されました新年度予算案等17件の議案中,議案第1号 一般会計予算関係分と議案第6号 国保会計予算に反対し,残余の議案15件には賛成する立場から簡潔に討論を行います。  まず,一般会計予算についてでありますが,代表質問や本委員会の質疑で明らかにしましたように,ハイテクヒル真栄などにリコーなど4社が進出してくることを想定して,8,772万円の補助金や大企業をも対象にした低利融資19億6,128万円の貸付金と前年度からの貸付け継続分31億1,500万円,合わせて51億6,400万円もの先端産業立地補助金等については,大企業奉仕であり,反対であります。このような財源は,不況で苦しんでいる地元中小企業の振興のために振り向けるべきであります。  また,財団法人北海道科学産業技術振興財団への5,000万円の出捐についてでありますが,道が40億円を出捐しただけでなく,市町村に2億円,民間に8億円を出捐させて,総額50億円で道の新たな基金管理財団外郭団体としてつくり,基金の果実で産・学・官ネットワークを形成し,道内の製造業の振興を図るための研究開発などを支援するというものですが,基金の管理やその運用のため,道のOBの副理事長を初め,8人もの役職員が必要でしょうか。結局,道の天下りポストをつくるための外郭団体づくり市町村までつき合わせるものであり,このような団体への出捐には反対であります。道内の製造業などの振興に必要な研究に対する助成などは,道の一般会計で行えばよいことであります。  次に,札幌の顔づくりだと称する国際ゾーン構想の推進についてでありますが,新年度予算で新たに土地利用転換計画策定費など,1,455万円でマスタープランづくりに踏み出すものでありますが,これは,都心部の3街区に事業費2,400億円,市費800億円も注ぎ込み,ゼネコン奉仕の50階建て,60階建ての超高層ビルを3棟も建て,人や車を一層集中させるとともに,このような事業の推進は,市民が生活している地域のまちづくりをおくらせ,福祉事業などを圧迫することは,火を見るより明らかであります。このような事業の推進のための予算には反対であります。  本委員会で,一般会計予算にかかわって,わが党が指摘してまいりました,阪神大震災を教訓にした各局事業防災対策の強化,また,災害弱者高齢者障害者への情報システムの確立など,命と安全を保障する対策の速やかな具体化高齢者障害者在宅福祉の充実,多くの市民の皆さんが要望してきた介護手当の2万円の支給,この速やかな実施,保育所公私格差の是正,骨密度測定を含む婦人健康診査費用負担軽減市立病院手話通訳者複数配置除排雪の強化と市民負担軽減など,今後の取組みの強化を強く求めます。  次に,議案第6号の国保会計についてであります。  新年度一般会計から国保会計への繰入れは,法に基づく当然の制度繰入れ分44億円と保険料軽減対策繰入れ分131億円が計上されていますが,市長の政策判断による繰入れは,91年度111億円であったものが,桂市長予算編成を行なった92年度から,106億円,103億円,99億円と削減され続けてきました。しかも,92年度から国が国保財政安定化支援事業として,37億円,38億円,42億円と財政措置がされる中での削減であり,保険料値上げでありました。このような中で,保険料引下げなどを求める国保改善の直接請求運動が行われ,24万4,000という署名が集められ,市長に条例改正請求がなされたのであります。市長は,これを全面的に拒否し,自・社・公・民と市民ネットの反対で,市民の切実な願いを否決しました。しかし,市長も,これら市民の要求を無視できずに,保険料軽減対策繰入れを32億円復元することとなり,1世帯当たり保険料最高限度額を据え置くことになりましたが,これは市民運動の反映であります。しかし,国保加入世帯の人員が年々減少し新年度1.85人となる中で,1人当たり保険料は新年度も963円値上げになり,1人平均7万9,953円と大都市で一番高い状態は変わりません。新年度も国保財政安定化支援事業で44億円の財政措置が見込まれており,この財源から39億円を繰り入れるなら,市民の願いにこたえ,1世帯2万円の保険料引下げができるものであります。にもかかわらず,これがなされず,高過ぎる保険料市民に押しつけることになる新年度予算には反対であります。  以上で,私の討論を終わります。 ◆山口 委員  私は,ただいまから第二部特別委員会に所属する市民ネットワーク議員を代表し,本委員会に付託されました議案17件のうち,議案第1号 一般会計予算関係分につきましては反対,残余の議案には賛成の立場から,要望も交え,各局ごとに簡潔に討論いたします。  初めに,民生局に関してです。  高齢者保健福祉計画推進の2年目を迎えるに当たり,ホームヘルプ事業の一層の充実を,代表質問などにおいて提案いたしました。人数の増加のみならず,今後,質の高いホームヘルプサービスが課題となってまいります。寝たきり老人は寝かせきり老人であり,その90%はケアの人手とノウハウ,住宅改造などがあれば起こすことができると言われております。現実に,医療・保健・福祉の速やかな連携により,寝かせきりをなくした自治体病院の実践も報告されております。介護手当だけでは寝たきりはなくせないと考えます。将来的に寝かせきりゼロの自治体を目指すべきであります。  また,単身高齢者の食事サービスは,安否確認と食事を確実に提供するという大きな意味のある事業であり,予算化されましたことは評価をいたします。実施主体につきましては,外食産業などに頼らず,NPO(非営利市民事業)など,幅広く認めていくべきと考えます。また,給食という表現も改めることを提案いたします。  地域での子育て支援は,少子化や核家族化で育児不安の増大している若い親にとって大変重要なテーマです。電話相談及び育児教室は大変喜ばれており,なお一層の充実・拡大を求めておきます。  また,高齢者障害者の各福祉計画が策定される中,子供の計画だけがありません。現在,就学前の子供たちに対する施策は,民生局市民局,教育委員会などでそれぞれ行われております。連携を図り,早期に子供の福祉計画を策定すべきと考えます。  次に,衛生局に関してです。  環境基本条例の制定が進められ,多くの市民が関心を持っております。現在開かれている環境懇談会のほか,市民の意見の公募や公聴会を予定していることは評価をいたします。各種団体からの陳情・要望なども検討課題とし,次代に恥じない条例を策定することを望むものです。  また,フロンガス対策については,地球環境を守る立場から,各業界との積極的な協議を進め,できるだけ早急に全市的に回収することを求めておきます。  次に,アルコール依存症の方たちが,社会復帰施設から地域へ戻り生活を始めようとするときの支援策についてです。  本人の意思を確認の上,保健婦の訪問指導を行うこと,また,現在保健所で行なっている社会復帰学級のプログラムの中に,アルコール依存症の予防のためのプログラムを組み入れることが重要です。また,若者の依存症の原因の一つに,簡単に酒が買える自動販売機があります。社会的問題として取り上げられたことから,国税庁の要請を受け,酒の小売店で構成する全国小売酒販組合中央会は,昨年12月,自販機の撤廃を決議しました。本市においても,アルコール依存症を防ぐ立場から,何らかの形で,酒類自販機の撤廃を後押しするべきであります。  次に,建設局,都市整備局,建築局に関してです。  マルチゾーン除雪が進められているが,いまだ区により,地域により,除雪の水準が異なるということが市民から指摘をされております。市民による除雪モニター制度を取り入れるなど,業者間の技術向上を図るための対策を講ずることが必要です。  国際ゾーン構想は,バブル経済のさなかに立てられたものであり,経済基盤の弱い本市でどう進めるのか。バブル崩壊後のいまこそ,構想そのものを考え直すべきです。新年度計画されているシンポジウムなどは,創成川ルネッサンスを初め,まちづくりについて多数の市民の参加が求められております。それら多くの市民参加によって行うことを,強く求めておきます。  また,阪神大震災では火災が多発し,その原因の一つがガスと考えられております。本市の公営住宅においても,戸別ガス器具の緊急停止装置はもちろん,本管の安全対策を早急に進めるよう求めるものです。  次は,経済局に関してです。  いまだ先行きが不透明な景気低迷の中で,本市の中小企業ソフトウエア産業の育成にとって大きな意味のあったインテレッセ'95,知的財産による環境と産業の調和をテーマとした国際見本市は,世界各地から注目を集めておりました。マルチメディアやソフトウエアに関し,私は素人ではありますが,紙と鉛筆,情報と頭脳が勝負の事業であることは十分理解をしております。中国とアメリカの知的財産権をめぐる交渉を初め,新聞の経済面は,連日のように知的財産に関する世界の動向や訴訟に関する記事を掲載しております。いまや,知的財産保全の秩序整備を確立すること,この1点で世界へ切り込んでいける時代となりました。  しかしながら,見本市委員会は,総称インテレッセ使用に際しての留意事項が負担であったとし,インテレッセ返上を決定しました。それに伴い,知的財産の世界的権威であるミュンヘンの弁護士に対し,顧問就任依頼を撤回し,オフィシャルブース設営を指定した業者にも,指定取消しを一方的に行なっております。他方,対外的には,名称変更だけで内容は従来どおりと説明し,出展勧誘している事実もあります。総称インテレッセの創作意図に抵触する危険性に加え,類似性,近似,混同とも言える見本市は,不正競争防止法にも触れる行為と言えます。みずから知的財産を否定するものです。そのような危険な見本市に,みずから進んで出展する企業が果たしてあるでしょうか。見本市委員会で選任した弁護士の方ですら,「名称は変えて中身は同じなどと,札幌市が言うわけがない」と発言されております。  方法や内容について,とやかく言われることはないという昨日の局長のご答弁には,見本市の名称変更ごときに,何を目くじらを立てるのかといった認識が感じられます。見本市は,いつの間にか私的事業所になったのでしょうか。局長が民間企業の社長でいらっしゃるならば,その発言はあり得ると思います。しかし,局長は公職であります。この発言は,何よりも市民の代表として,財産,生命を守る義務を有する議員に対する侮蔑であり,すなわち,市民に対する挑戦であることをはっきり認識していただきたいと考えます。札幌インテレッセを開催することで,子供たちに本物の技術,創造の世界を見せ,触れさせることができると考えておりました。クジラやミッキーマウスではなく,機体にインテレッセと記されたルフトハンザ機が千歳に到着し,また,千歳から世界に飛び立っていく,世界と札幌がつながっていることを見せたかったと思います。  インテレッセとは,ドイツ語で「興味,関心」といった意味であります。市民の興味を呼び起こし,好奇心を刺激し,知的財産について認識を深めてもらう絶好の機会が失われようとしていることに,市民ネットとしては憤りを覚えています。市民は多大な損失をこうむりました。ミュンヘン市との関係も,このままでは済まないと思います。このツケは,必ず市に回ってくることを指摘しておきます。  以上,おおむね95年予算に賛同はできるものの,見本市関連予算が含まれていることから,議案第1号に反対するものです。  以上で,私の討論を終了いたします。 ○赤田 委員長  以上で,討論を終結し,直ちに採決を行います。  この場合,分割して採決を行います。  最初に,議案第1号中関係分を問題といたします。  議案第1号中関係分を可決すべきものと決定することに賛成の委員のご起立を求めます。  (賛成者起立)
    ○赤田 委員長  起立多数であります。よって,議案第1号中関係分は可決すべきものと決定いたしました。  次に,議案第6号を問題といたします。  議案第6号を可決すべきものと決定することに賛成の委員のご起立を求めます。  (賛成者起立) ○赤田 委員長  起立多数であります。よって,議案第6号は可決すべきものと決定いたしました。  次に,議案第2号,議案第3号,議案第4号中関係分,議案第5号,議案第7号,議案第9号中関係分,議案第10号,議案第13号から第17号まで,議案第21号,議案第22号及び議案第24号の15件を一括問題といたします。  以上15件を可決すべきものと決定することにご異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○赤田 委員長  ご異議なしと認めます。よって,議案15件は可決すべきものと決定いたしました。  以上をもちまして,全案件に対する審査をすべて終了いたします。     ────────────── ○赤田 委員長  ここで,一言お礼を申し上げたいと存じます。  多少のすったもんだはありましたけれども,日程どおり,議事をつつがなく終了することができました。委員の皆さんの,市政の前進を求める建設的な提言や質疑とそれに対する理事者の適切な答弁によって,実り多い議会であったと受けとめております。これをもちまして,私も心置きなく,赤田司は死なず,されど消えていくことができると思っております。どうもありがとうございました。(拍手)     ────────────── ○赤田 委員長  これをもちまして,第二部予算特別委員会を閉会いたします。     ──────────────       閉 会 午後1時40分...